「うか」077  シリーズ初回へ  トップページへ

漢点字講習用テキスト
初級編 第17a回


    3  複合文字 (1)

 7.漢数字および第一基本文字を部首とした文字 (7)
 (109)  泳   エイ  およ‐ぐ
 「さんずい」の右側に「永 」を置いた形の文字です。水の中をおよぐことを表す文字です。部首の「永 」は、長く水の中をおよぐことと、エイ≠ニいう音を表します。漢点字では、「 (さんずい)」と「(永)」で表されます。
 「水泳」「日本泳法」「遠泳」「立ち泳ぎ」

 (110)  混   コン  ま‐ざる ま‐じる ま‐ぜる
 「さんずい」の右側に「昆 」を置いた形の文字です。ものが入り混じる様子、入り混じって区別がつかない様子を表します。部首の「昆 」は、むらがる、まとまる≠フ意味の文字です。漢点字では、「 (さんずい)」と「 (昆)」で表されます。
 * 「昆 」は、「日」の下に「比」を置いた形の文字です。昆虫、昆布≠ネどと用いられます。詳細は中級に譲ります。
 「混雑」「混乱」「混迷」「混同」

 (111)  財   ザイ サイ  たから
 「貝」の右側に「才 」を置いた形の文字です。「貝」は、貨幣に用いられていた子安貝のことで、貨幣や財産を表します。「才 」は、切り盛りすることを意味して、貨幣をうまく使って生活することも表します。また、社会の経済の部門の意味にも用いられます。漢点字では、「 (貝)」と「 (才)」で表されます。
 「財産」「財源」「財宝」「財界」「財政」「財務省」「財閥」「財布」「蓄財」

 (112)  社   シャ  やしろ
 「示偏」の右側に「土」を置いた形の文字です。「示」は神様を祀る意味、「土」は、土を盛って祭壇としたことを表しています。元は土地の神様を祀ったやしろだったのです。つまり、人が集まるところで、そのような意味になりました。さらに、人が集まって作る組織や集団を指すようにもなって来ました。漢点字では、「 (示偏)」と「 (土)」で表されます。
 「社会」「社殿」「社中」「社団」「会社」「神社」「公社」「結社」

 (113)  証   ショウ セイ  あか‐す あかし
 「言偏」の右側に「正 」を置いた形の文字です。あかす、あかし=A事実を、ありのままに申し立てて、裏付けることを意味します。また、それを表す書類の意味もあります。漢方医学では、ショウを立てる≠ニ言って、治療法を決める診断を意味します。漢点字では、「 (言偏)」と「 (正)」で表されます。
 「証言」「証拠」「証券」「立証」

 (114)  徒   ト  かち いたずら‐に
 「行人偏」の右側に「走」を置いた形の文字です。かち≠ニは、歩いて行くこと、何も使わずに行くことを表します。また、いたずらに≠ニ読んで、空しい行為、成果の上がらない行為を表します。ものを持たない人の集まりをも指して、現在では学童を呼ぶ語でも用いられます。漢点字では、「 (行人偏)」と「 (走)」で表されます。
 「徒歩」「徒手空拳」「無為徒食」「生徒」「御徒町」「徒歩く」

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