「うか」100  トップページへ
『うか』100号記念特集号

              点訳へのかかわり


                     東京漢点字羽化の会、江東区在住
                       齋藤寿美子(さいとう・すみこ)

[齋藤様は、横浜・東京を通じて、最も古くから漢点字の活動に関わって下さっておられる方です。お住まいが東京ということもあって、横浜の活動には直接のご参加はありませんが、設立時には、多大なご支援を賜りました。2005年の東京漢点字羽化の会の立ち上げには、文字通り活動の柱として、ご参加くださいました。現在も変わらずご尽力下さっておられます。]

 1986(昭和61)年に音楽教室の点字教室で武蔵野音大のヴァイオリンを弾かれる田辺藤祐さん(視力障碍者)からカナ点字の点訳を週1回3か月習いました。そこで点訳活動をしているグループを教えてもらい、住んでいる江東区ではないのですが、通い易い墨田区の「点訳ひかり会」に1987年4月入りました。5月から緑図書館で木村さんの漢点字墨字対照表の校正を手伝い、少しずつ漢点字点訳にかかわってきました。
 1991(平成3)年から横浜国大の学生是澤富夫さんの漢点字打ち出し(参考書、授業の資料、NHK中国語講座テキスト、同漢文テキスト等)。(点訳ソフト ハッテンカを使って)
 1991年から「朝日歌壇・俳壇」の漢点字訳、打ち出し、読者への発送を開始。このあたりから岡田さんと連絡を取りはじめたように思います。
 1996(平成8)年の1月から2月にかけての横浜の漢点字講習会のお手伝いをしました。6月頃から「ひかり会漢点字部」を作り、主に緑図書館で漢点字点訳を専門に始めました。
 2005(平成17)年の東京での漢点字講習会(10月5日、19日、11月2日、16日)に参加。東京漢点字羽化の会発足(12月7日)。

 このように書き出して見ると、点字を教えていただいた頃中学2年だった息子が今は40歳を過ぎ、小学3年の孫がいるのです。28年になります。
 初めは点字板を使い手で一文字ずつ打ち出し、次はタイプを使って、そしてパソコンにと変わってきました。パソコンを使いだしたのは点訳するのに必要だったからで、点訳に必要な使い方だけを教わって、せっかく入力したものを間違って消してしまって再入力をしたりしていました。点字印刷もスムーズにゆかなくて、今の外字にあたるところはカナ点字を入れてあとから点字を手で足して漢点字に直したり、途中で止まってしまった印刷の場所を探して続きを印刷し直したりと大変でした。それから考えると、横浜の吉田さん、木下さん、岡田さんが作ってくださった点訳ソフト「Eibrkw」は素晴らしいです。
 点訳をするようになってからパソコンがどうにか使えるようになりましたし、自分では絶対に読まないような部類の本に携わりましたし、漢字についてもいろいろ勉強させていただいています。またいろいろな方とお付き合いするようになりました。良いことだらけです。
 これからも皆さんと漢点字点訳を続けてゆきたいと思います。よろしくお願いします。

トップページへ